「氣」の健康教室  活動報告
第 15 回 「氣」の健康教室 活動報告

日  程:H23年12月04日(日)13:00~16:00
講  師:塩田恭嗣先生(心身統一合氣道会 大阪本部 五段)
参加者:9名


 今年も早いもので、もう師走。巷ではお歳暮やクリスマス商戦が繰りひろげられているというのに、今日の日差
はまだ強く、日向では暖かささえ感じる程でした。今回も新たに1名の参加者がありました。このところ合氣道の経
験者が増えてきています。また、氣を体感するために、講習に合氣道を取り入れてほしいという声も上がってきています。来年度に向けて、考えていきたいと思います。
 今回の講師は塩田恭嗣先生。いつものように復習から入っていきました。だいぶん塩田先生の指導パターンがわかってきました。しかし、同じ内容でも前回とは違った表現を使われることもあり、なるほどと理解を深めることができます。その辺のところを逃さないようにまとめてみたいと思います。
・心身統一合氣道会、宗主 藤平光一先生、理事長 藤平信一先生のご紹介。
藤平光一先生は、植芝盛平先生、中村天風先生に師事された。「心身統一」という言葉は中村天風先生が使われていたのを引用された。
・心身統一(=心身一如) ⇔ 心身分離
  心身統一とは自然体であるということ。自然体とはいちばん楽で安定した姿勢をいう。姿勢には身体(形)と心
 の両面がある。まず、身体(形)の姿勢から述べる。
  一般的に言うまっすぐな姿勢とは、後ろに反っている。(壁に背中をぴったりとつけた姿勢が不安定であること
 を氣のテストで体感する)この時、つま先は浮いている。
 身体が少し前に傾き、つま先が床についている状態が安定した姿勢である。この時は、心がつま先まで通って
 いる。日本の文化である下駄、草履、足袋あどは心がつま先まで向きやすい。
  手の長さを言う場合、普通、肩から指先までをいう。それでは足の長さを言う場合はどうだろうか。足のつけ根
 からかかとまで?かかとから先はどうなるの?つま先立ちをするとつま先まで心が通う。
  自然体の心とは、安定した心、すなわち臍下の一点を意識する。臍下の一点の場所 ―下腹に力を入れてい
 って、力の入らない所 ― を確認する。
 静座、いすに座った時の自然体を体感する。
・心の使い方について
  することに心を向けると氣が出る。氣が身体を動かす。「心が身体を動かす」の理。
 心の向け方にも「内向き」と「外向き」がある。
 内向き : うつむくと視野が狭くなる。自分の方に氣が向く。
 外向き : 目線を上げると視野が広くなり、周りに氣が広がる。
・リラックスについて
  自然体とはリラックスした状態。「力が抜けた状態」と「力を抜いた状態」の違い。
 力が抜けた状態とは、弱い。(虚脱状態)
 力を抜いた状態とは、楽で強い。
 リラックス運動の練習をした。(やり方は第8回氣の健康教室活動報告 参照)
・落ちつきについて
  重みが下。「重み」とは感覚を表し、「重さ」とは重量を意味する。(本日の課業で述べる)

以上、心身統一の四大原則 1.臍下の一点  2.リラックス  3.重み下  4.氣を出す について、
氣のテストで確認しながら学んだ。
 続いて本日の課業に入りました。
・「重み下」と「重くする」の違い
  「重くする」とは重量がかかることであり、押へ付けると力が入るので、氣の流れは悪くなる。
  「重み下」とはとは、心を下の方(臍下の一点)に向けると、落ちつく。しかも氣が流れる。
 【天動説と地動説】
  天動説とは全ての天体が地球の周りを公転しているという説。
  地動説とは太陽の周りを地球が回っているという説。
  真理は地動説の方が正しい。地表の物体は回ることによって生じる遠心力と求心力、引力の調和によっ
 て生かされている。
  感じとして、天動説は大地が不動の感があり、大地に頼ってしまう。つまり、大地に押へ付ける、「重くする」
 というニュアンスがあるのに対して、地動説でいう遠心力と求心力の調和のとれた状態とはふわっと浮いた感
 があり、「重み下」のニュアンスが感じられる。統一体(自然体)とは、ふわっと浮いた感のある姿勢、遠心力と
 求心力の調和のとれた姿勢をいい、氣のテストをすればよくわかる。
・氣の意志法
  教本「氣の実在」P165からを参照されたい。
  氣の意志法とは、心を鍛えるための修行法である。
  氣の意志法を実践する時、「統一の印」を結ぶ。統一の印の結び方については、教本「氣と生活」P127~130
 または第11回氣の健康教室活動報告を参照して下さい。
 朝・夕 1日2回 30分ずつ実践するとよい。
  印を使って邪気を祓う(はらう)「氣祓い(きばらい)」という方法を塩田先生に実演していただいた。日常生活
 では、マイナスの氣持ちや忘想などが起こった時は、呼氣を「フッ」と短く切って、邪気を断ち切るとよい。
・氣の体操の五原則
  一、臍下の一点を中心とした姿勢
  二、氣を出す姿勢
  三、伸び伸びする姿勢
  四、筋肉を感じない姿勢
  五、リズムを感じられる姿勢
 教本「氣と生活」P79「日常生活に於ける心身統一」の中の 例九、腕を振る場合(一教運動、一教技)、例十
方向転換をする場合(前後運動、前後技)、またその応用技(八方運動、八方技)について学んだ。前後運動、
八方運動は臍下の一点の運動であると同時に、心の切りかえの運動でもある。平生、心の切りかえを稽古し、い
つでも瞬間的に向いた方向へ10の力を向けられれば、いつでも10の力を物事に対処できる、どんなに忙しくとも
一つ一つテキパキと片付けていける心の動きを訓練できる。やり方については、教本「氣と生活」P89~94をご覧
下さい。八方運動は、前後運動を縦、横、斜めと八方方向に行う応用技である。
これらは合氣道の稽古でも行われる基本の練習方法である。

・氣圧療法  肩
  教本「氣と健康」をご参照ください。

※参加者よりのQ&A
 ◎「重み下」と「重くする」の違いの話の時、教本「氣と生活」P54、「人の橋」を実演してほしいという依頼があり、
  塩田先生の指導のもと、各自実際に体感する。一同皆、心がいかに身体に作用するか、また心の力がいか
  に大きいかを知り、感嘆する。
 ◎質問 : 足が不自由な人を後ろから抱きかかえて誘導する方法を教えて下さい。
   回答 : まず声かけが大切。「あっちの方向へ行きますよ」「ハイ、立ちますよ。1・2・3」といった声をかけ、心を
       向けさせる。「心が身体を動かす」の理。
       そして、後ろから腋の下に腕を入れ抱きかかえる。その時、親指の方が上になると、力が腕
       の上面から肩 → 頭部と流れていき、力が弱い。逆に小指の方が上になるように抱きかかえると、小
       指の方に力が入り、腕の下面から背中、腰へと力が流れていき、しっかりと重さを受けとめることがで
       きるので強い。早速実演してみると、その通りでした。これは私の仕事でも使えそうです。
       車いすの患者さんを診療ユニットに移す時などに実践してみようと思います。

  

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