「氣」の健康教室  活動報告
第 39 回 「氣」の健康教室 活動報告

日  程:H25年12月08日(日)13:00~16:00
場  所:氷見公民館
講  師:塩田恭嗣先生(心身統一合氣道会 大阪本部 五段)
参加者:5名


  今年も師走となりました。時間が経つのは本当に早いものですね。今年は暑い夏の後、秋を通り越して冬が
 来たようで、今日も寒い日和でした。ただ、会場は屋内で冷暖房完備ですので、天候に関係なく快適に行うこと
 ができます。有難いことですが、心を鍛える修行のためには贅沢なことかもしれません。ただ、周りの環境はど
 うでも、修行に向かう心の態度は真剣でなければならない、と自分に言い聞かせて、今日も頑張りましょう。
  今回は四国中央市から新たに1名の参加がありました。書籍を通して心身統一合氣道のホ-ムページからこ
 の氣の健康教室を知るパターンが多いようですが、今回の方は藤平光一先生の師匠、中村天風先生の書籍か
 らの流れだそうです。心身統一合氣道は初めての方ですが、書籍を通してある程度心身統一合氣道についてご
存じでしたので、簡単な紹介に続いて早々に課業に入っていきました。
【統一道】
 ・誦句集
  十四、不動心
     真の不動心とは、動かざる心ではなく、あまりに動きが強く極小になって、動かざる
   状態に無限に近くなっていく状態、即ち、無限の動を含む静の状態である。
   この極小になっていく無限の動きに総てを吸収し尽して、始めて、万山崩るゝとも動
   ぜざる不動心を得るのである。

 ・「心身統一」の意味
   「心身統一」という言葉は中村天風先生が使われていた言葉で、仏教でいう心身一如 ー 本来、心と身体は
  一体である ー と同じ意味である。言いかえると、それが本来の自然な姿であり、あるがままの状態 = 自然
  体である。
   心身統一は「心が身体を動かす」という原理の現れであり、心身統一道では身体の姿、動きを通して心の状
  態を確認し、氣の勉強をしようとするものである。
 ・自然体とは
   楽で、継続・持続できる姿勢であり、安定した状態である。立姿で自然体を体感する。
   その場で何度か足踏みをして止まる。その時の足幅が自然な幅である。次に、上の方にある荷物を取るイ
  メージでつま先立ちする。足先まで氣が通る。その状態で踵を静かに落ろす。氣のテストで軽く肩を押しても
  動かない。足先まで氣が通っているので、安定している。比較のために、足先を浮かせた状態(浮き指)と
  「氣をつけ」の状態の時の氣のテストをすると、身体はよろける。不安定である。また前傾姿勢はどうか。
  つま先に体重がかかるためつま先に感覚はあるが、力が入っている。後ろから押されると簡単につんのめる。
   自然な状態には自然な安定がある。氣のテストでチェックしながら、要は身体で感じとることが大切である。
  普段歩く時も足先に感覚があるように歩くと、転んだりしない。
 ・心身統一四大原則の確認
   前述したように、まず姿勢が大切である。姿勢には身体と心の二つの意味がある。
   自然体を分析していくと、安定した状態の時は重みが最下部にある。上体の最下部とは下腹部である。
  下腹部に力を入れ、臍下から指で押さえていくと、力の入らない位置がある。ちょうど恥骨の上あたり。この
  位置を(四大原則一番目)臍下の一点といい、この位置に感覚があると、心はしずまり身体も安定している。
  頭で臍下の一点と考えるのではなく、感覚として捉え、そのまま放っておけばよい。
   またその時は落ち着いた状態である。(四大原則三番目)落ち着きとは物体の重みが最下部にある状態
  と定義する(略して重み下)。重みとはどういうことか。重みと重さを比較する。重みとは感覚であり、重さとは
  質量である。この感覚を「持ち上がらない腕」で氣のテストを用いて体感する。片腕を前に出して力を入れる。
  感覚は上側にあるように感じる。もう一人がその腕を下から持ち上げようとすると簡単に上がる。力を抜
  いて楽に腕を出すと、感覚は下にあるように感じる。(重み下)。もう一人が持ち上げようとしても持ち上がら
 ない。落ち着いた状態とは安定した強い状態である。
  この時はリラックスした状態である。(四大原則二番目)リラックスとは全身の力を完全に抜いた状態である。
 前述の持ち上がらない腕でやったように、力を入れるとその部分に感覚があり、感覚が上がってしまう。全
 身の力を抜いて初めて感覚が臍下の一点に落ち着く。胸を張る、眉間にしわを寄せると感覚が上に上がり不
 安定になる。氣のテストで確認する。
  力が入った時の状態は不安定、すなわち自然体でないことがわかった。それではリラックスの捉え方として、
 力が抜けた状態(虚脱、脱力)と力を抜いた状態とではどうか、氣のテストで比較する。肩を上から押えると力
 が抜けた状態の時は簡単にへたり込む。力を出せない。力を抜いた状態の時は押えつけられてもびくともしな
 い。力を出すためにリラックスするのである。すなわち、リラックスした状態は楽で、一番強い状態である。
  以上この三つは言い方を替えているだけで全て同じ状態であることがわかる。
  この状態の時は自然に氣が通っている。生きているということは氣が出ているということである。
 氣が強く出ている状態をプラス、氣があまり出ていない状態をマイナスとする。プラスかマイナスかは心の状態
 によってかわる。
  うつむくと視野が狭くなる。目線を上へ上げると視野が広くなる。この時の心の状態を感じると、うつむいた時
 は心は内向きになり、目線を上げると心は外向きになる。(四大原則四番目)氣を出すためには、心を積極的に外
(周囲)に向けることである。「折れない腕」で氣のテストをする。腕を前に出して、もう一人がその腕を曲げようとする。①腕に力を入れると氣が止まってしまって腕は曲がる。②力が抜けた状態の時は氣が通っていないので腕は簡単に曲がる。③力を抜いて、何か目標物に心を向けると氣が出ているので腕は曲がらない。氣が出ている時が最も強い状態である。
  以上、心身統一の状態を四通りに表現したが、全部同じことである。
落ち着きの五原則
  一、一番楽な姿勢
  二、身体を重く感じない姿勢
  三、一番氣が出ている姿勢
  四、機に臨み変に応じられる姿勢
  五、明らかに見、明らかに感じられる姿勢

・天道説、地道説
  第15回氣の健康教室活動報告の中で紹介していますので、ご参照下さい。
  宇宙に対する捉え方として天動説と地動説がある。真理はガリレオの唱えた地動説であるが、それ以前
 は天動説が唱えられていた。
  天動説とは、地球が中心として天が動いているという説。地面が中心で、地面に押えつける、力む感じが
 して弱い。
  地道説とは地球が動いているという説。遠心力と求心力(重力)の調和がとれているから、我々はじっとし
 ていられるのであり、調和の中で身体がふわっと浮いているような感じで、「重み下」のニュアンスがある。
 したがって、強い。
・感じとる稽古
  心を臍下の一点にしずめた状態で、相手の鼻あたりを観て、全体を観る。
  相手の氣を感じとる稽古。動作が起ころうとする瞬間を感じとる。
・氣の呼吸法
  氣の呼吸法によって、より心をしずめることができる。落ち着いてくると、呼吸も自然と静かに落ちついて
 くる。自律神経をコントロールすることができる。
  全身の力を抜いて胸、肩は動かさない。腹は自然に動く。
  普通、呼吸数は1分間に16回~17回程度。以前はゆっくりと長く呼吸するように指導していたが、力が入
 ったり苦しくなってはいけない。8割位の余裕をもって呼吸する訓練をする。すると、自然に長くなってくる。
 [ 寝た状態での氣の呼吸法の稽古 ]
  吐く、吸うは短くてよい。楽に呼吸することが大切。腹は自然に上下する。待つ「間」の時間を少し長めにす
 るのがこつである。
・動作の中での臍下の一点を保つ稽古(応用編)
  姿勢によって臍下の一点の位置の感覚をかえると、バランスがとれて安定する。動作の中でいちいち一点
 の位置を確認することはできないので、一度、一点の感覚を捉えたらそのまま放っておけばよい。
・あぐら姿
  仙骨が倒れやすいので起こした姿勢が正しい姿勢。臍下の一点の感覚を恥骨の上あたりではなく床下あ
 たりまで下げる。氣のテストで両方を比較する。
・反った状態(片足を一歩出して反る)
  一点は上に上がるので、一点の感覚を少し下げるとバランスがとれる。
  その他に、前屈やしこを踏んだ状態でバランスがとれる一点の位置を見つける稽古をした。
・氣圧療法  腕
  腕のラインA、B、C、D、E、F、G、Hの紹介。教本「氣と健康」P109~P111をご覧下さい。
  体表は弾力があるので、沈むところまで押えて、1ケ所につき3~5秒氣を送る。少しずつ押える場所をずら
 していく。
 氣圧療法の五原則
 一、臍下の一点より氣を出す
 二、身体に力を滞らせない
 三、筋をこわさぬよう中心に向かって直角に圧す
 四、指の先端を無限小に集中する。
 五、点を考えず流れを考える
 
  【合氣道】
    力を入れると弱い。力を抜いて氣で持つ。氣と氣で対応している時は、氣がぶつからないように相手を
   導く。
  ・呼吸動作
   力を抜いて氣と氣で対応し、氣を強くするための訓練法。力を抜いて上体から入っていく。
   ・片手取り両手持ち呼吸投げ(入り身と転換)
   その時の状態に応じて技を変化させる。

                     

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